Cantina Ninni

ウンブリア州スポレート近郊にあるカンティーナ・ニンニ。出会いは2018年4月のヴィーニ・ヴェーリという自然派ワインの展示会。オーナーのジャンルカの顔がどうしても気になり、たまたま立ち寄ったスタンドで素晴らしいワインを試飲させてもらった。

 

元々エンジニアのジャンルカが家を建てるために土地を購入し、そこにたまたま葡萄畑があり、友人がたまたま伝説的ワインメーカー、マルコ・カゾラネッティがいて、偶然が重なりワイン造りを始めるに至った。

2012年に初めて自家用ワイン造ってみたが、ワインの出来が想像以上に素晴らしいものだったので、ワイン造りに没頭するようになった。2016年より販売を始める。

マルコ・カゾラネッティは、現在もカンティーナ・ニンニのアドバイザーをしています。

一部の葡萄は樹齢が60年以上もあるウンブリア州では珍しいプレ・プロキセラ。長くその土地に根を深く張っているため、テロワールをよりピュアに表現することが出来ます。

ニンニのワインは、どれもミネラリー。トレッビアーノ・スポレティーノは、今までのウンブリアのトレッビアーノとは思えないほどミネラル感があり、少し熟成したものは火打石のニュアンスを感じられる。

その秘密をワイナリーを訪ねた時にジャンルカが教えてもらいました。

カンティーナ・ニンニのトレビアーノは苗木を買ってきたものではなく、元々生えていた古いトレビアーノを接木して苗木を作っているので、購入したものとはクローンが異なるそう。出来るワインも深みがあり、他のトレビアーノとは明らかに味わいが異なる。2018年のヴィンテージは、スローフード協会の"スローワイン”の賞を受賞しています。

L'Edardo Umbria Bianco Frizzante IGT

セパージュ:トレビアーノ・スポレティーノ主体的

葡萄の樹齢約12年。野生酵母でステンレスタンクで自然発酵。3か月間瓶熟成。メトド・アンチェストラーレ。発酵途中で瓶詰めし、瓶内でさらに発酵させて作られたスパークリングワイン。熟したリンゴのようなふくよかな芳香に加え、スッキリした酸とミネラルが感じられます。

Sanbastiano Umbria Rosso IGT

セパージュ:サンジョヴェーゼ・グロッソ

葡萄の樹齢約50年。9月中旬収穫。根はプレフィロキセラ。野生酵母でステンレススチールタンクで自然発酵、大樽で2ヶ月、オークのバリックで4ヶ月、3ヶ月ステンレスタンクで熟成。12ヶ月瓶熟成。黒スグリ、ブラックベリー、ヴェジタブル、アニマルのニュアンス。一般的なサンジョヴェーゼのイメージとは異なる。トスカーナで行われたサンジョヴェーゼのブランドテイスティングでこのワインが1位に選ばれる。

Pillusciu Umbria Rosato Frizzante IGT

セパージュ:サンジョヴェーゼ・グロッソ

葡萄の樹齢約50年。9月中旬に収穫。根はプレフィロキセラ。野生酵母でステンレススチールタンクで自然発酵、1か月間瓶熟成。メトド・アンチェストラーレ。イチゴのようなニュアンス。綺麗な酸、土壌からくる深みが感じられ、泡が溶け込んでおり、ふくよかでバランスの良い味わい。

Diavolacciu Umbria Rosso IGT

セパージュ:モンテプルチャーノ40%、バルベーラ20%、チリエジョーロ15%、サンジョヴェーゼ10%、アレアティコ10% 

葡萄の樹齢約50年。9月上旬収穫を始める。根はプレフィロキセラ。混植された黒葡萄のブレンド。アレアティコの野生種酵母(スターター)を使いオーク製の発酵槽で発酵。6ヶ月間オーク樽、2ヶ月ステンレスタンクで熟成。その後18ヶ月瓶熟成。しっかりした酸とタンニンがある。プラム、クロスグリ、黒コショウなどのニュアンス。 

Poggio del Vescovo, Trebbiano Spoletino DOC

セパージュ:トレビアーノ・スポレティーノ

葡萄の樹齢約7年。10月中旬収穫。野生酵母でステンレススチールタンクで自然発酵、2か月間瓶熟成。しっかりとした酸、ミネラルが感じられる。柑橘系や白桃のニュアンス。2019年のスローフード協会が選ぶ「SLOW WINE」を受賞。